numéro 11 ロダン美術館

     

    2016年1月5日、パリ滞在6日目になりました。

    この日は、2日前に一度来てみたものの(以前の投稿)入場のため並ぶ人たちの長蛇の列を見て諦めた『ロダン美術館』へ行きました。

    前日、前々日と歩きっぱなしで疲れたこともあり、朝は遅めに起きてのんびり支度をしてから出かけたので、到着した時は既にお昼を回っていました。

     

    彫刻家 オーギュスト・ロダンが、1908年から亡くなるまでの10年間アトリエとして使い、そして暮らした建物「ビロン邸」(Hotel Biron)をフランス政府が買い取ることとなったときに、この館を気に入っていたロダンが、自己の作品及びコレクションを国家に寄付するので、美術館として残して欲しいと提案し、『ロダン美術館』ができたそうです。

     

    このロダンという彫刻家の名は、彼の代表作、『考える人』や『地獄の門』などとともに聞き知ってはいましたが、特に興味があるわけではありませんでした。

    が、ある時、彼とその愛弟子で愛人でもあった天才女性彫刻家、カミーユ・クローデル との物語を描いた映画『カミーユ・クローデル』を見て大変興味を持ち、パリへ来た時には必ず訪れる大好きな美術館になりました。

    ロダンを演じる ジェラール・ドゥパルドュの名演、そしてカミーユを演じる、”狂気を演じさせたら右に出る者なし” と言われる女優、イザベル・アジャーニの迫真の演技は、まさにカミーユそのもののようでした。

    ロダンがカミーユの元を去ってしまった後、彼女がロダンの家の前に来て、窓の下から「ロダーン! ロダーン!」と叫ぶシーンは特に印象的で、胸が締め付けられるような思いがしました。

    最後はとても悲しい結末になってしまいますが、興味のある方はぜひご覧になってみてください。

     

     

     

    さてさて、まずは外観です。
    向こうにはアンヴァリッドと、ほんのすこしエッフェル塔が見えます。
    どんよりとした曇り空でした

     

     

     

    窓の外に掲げられ風にはためくトリコロール、3色旗を内側から

     

     

    2階へ上がる階段から見下ろすと

    床のモノトーンの格子柄と高い天井を支える柱が印象的です

     

     

     

    まずは何と言ってもこちら、ロダン作『 接吻 』

    白い大理石のなめらかな女性の肌が美しいです

     

     

     

    後ろ姿を

    女性のなめらかな肌とは対照的に、この男性はものすごく筋肉質で迫力があります

     

     

     

    無造作に展示された作品

     

     

     

     

     

    ゴッホ作「タンギー爺さん」

    パリ時代のゴッホを知る数少ない友人の一人で、名はジュリアン・フランソワ・タンギー
    絵具職人で、当時モンマルトルで小さな画材屋を営んでおり、ゴッホはその店の常連客でした
    日本の浮世絵に影響を受けたと言われるゴッホ
    この絵の背景は日本の浮世絵でびっしりと埋め尽くされています

     

     

     

    ロダンのアトリエ

    後ろにはあの『 接吻 』も大きく描かれています

     

     

     

     

     

     

    そして、カミーユ・クローデルの作品を展示する部屋へ

     

    『 Vertumne et Pomone 』

    日本語でどう訳せばよいものかと辞書を見たのですが、最初の、”Vertumne” という単語が見つかりませんでした。
    ”Pomone” は、ローマ神話のポモナ、”果実と花園の女神” と出ていました。
    と、”Pomone”の欄に・・・ 春の神、Vertumne(ウェルトゥムヌス)の妻 と出ていました。

    つまり、Vertumne(夫)とPomone(妻)、春の神 と 果実と花園の女神 のご夫婦だったのですね。

    この作品は、シャクンタラ( インド叙事詩マハーバーラタ』に登場する女性)とその夫との長く辛い別れからの再会を描いたインドの劇場作品から発想し創られたそうですが、ロダンと結ばれることが出来なかったカミーユが、どんな思いでこの作品を作ったのでしょうか。

     

     

     

    『 分別盛り 』

    と、いつも訳されていますが、なんだかしっくり来ません。
    原題は『 L’Âge mûr 』

    年老いた女性(ロダンの内縁の妻、ローズ)に連れて行かれるロダンを、跪き手を差し伸べ、離れてしまったロダンの手を再び掴もうとしているかのような若い女性がカミーユです。

     

     

     

    『 おしゃべり女たち 』

    ”天才だという声が聞こえる。もはやロダンの話など出なかった。誰も二人が一緒にいるところを見かけなくなっていたし、彼女はもう彼に対して、いかなるつながりも持ってはいなかった。彼女はそこに、彼女の時代の只中に、独自の存在として出現していたのである。彼女は新しい芸術を創造したのだ。”
    ー アンヌ・デルべ著、渡辺守章訳、「カミーユ・クロデール」より ー

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    この日はこの後、12区のNATIONに住む友達の家にお邪魔をし、手作りティラミスとコーヒーを頂きながらおしゃべりをしました。

     

    その後は6区へ戻り、確かボンマルシェへ行ったと思います。

    写真は撮らず・・・でした。

     

     

     

     

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